
増毛エクステのメニューを始めたサロン様から、「お客様が、ほかのお客様の目をとても気にされる」「席や予約の取り方で、何か気をつけたほうがいいことはありますか」というご相談をいただくことがあります。当社のサポートのページでもお伝えしているとおり、薄毛の悩みはご自分から切り出しにくいものです。施術そのものと同じくらい、店内でどう過ごしていただくかが、通い続けていただけるかどうかに関わってきます。
この記事では、増毛エクステの商材と技術をご提供している3D増毛研究会が、人目が気になるお客様のために、席・時間帯・店内の会話・連絡・お会計で見直しておきたいことを、サロン様の現場の流れに沿って整理します。
はじめに:気になるのは「見られること」と「知られること」
人目が気になる、というお気持ちには、大きく2つの種類があります。
- 見られること:施術中の頭の状態や、分け目を広げて結んでいるところを、ほかのお客様に見られたくない
- 知られること:増毛エクステを受けていること自体を、ほかのお客様やご家族、知り合いに知られたくない
「見られること」は席や時間帯の工夫で、「知られること」は会話や連絡、お会計の工夫で減らせます。どちらをどのくらい気にされるかはお客様によって違いますので、最初のご来店のときに「お席や、ご連絡の方法で気になることはありますか」と一度うかがっておくのがいちばん確実です。このあとの項目は、そのときに確認しておく内容の目安としてお使いください。
席:入口と待合から見えにくい場所を選ぶ
3D増毛エクステは、いまお使いのセット面でそのまま施術していただける技術です。特別な部屋がなくても始められますが、どのセット面を使うかは選んでおくと安心です。
- 入口や待合から、頭の上が見えにくい席を、増毛エクステの席として決めておく
- 隣の席との間隔があいている席、鏡越しにほかのお客様と目が合いにくい席を選ぶ
- ついたてや観葉植物など、いまある物の置き方で視線をさえぎれないかを見る
- 施術中に分け目を広げる時間は、ほかのお客様の出入りが少ないタイミングに合わせられると、なお落ち着いていただけます
当社の「薄毛のお客様への声かけ」の記事では、ポスターを鏡の前やお会計まわりなど目に入る場所に置くことをおすすめしています。ポスターは「こういうこともできるお店」と知っていただくためのもの、施術の席は落ち着いていただくための場所、と役割を分けて考えてください。
仕切りや個室をつくるなら、工事の前に窓口へ
当社代表・横田のサロンでも、以前、個室をつくったことを「横田のお店に個室作っちゃいました」の記事でご紹介しました。お客様が増えてきて、仕切りや個室を検討されるサロン様もあると思います。そのときは工事の前に、お店のある自治体の窓口(保健所など)にご相談ください。
美容師法では、美容所を開くときに「構造設備」などをあらかじめ届け出ることになっていて(第11条第1項)、届け出た事項に変更を生じたときは、すみやかに届け出なければならないとされています(同条第2項)。開設届に書く事項には「美容所の構造及び設備の概要」が入っています(美容師法施行規則第19条第1項第4号)。また、美容師が作業をする面の明るさ(照度100ルクス以上)や換気についての決まり(施行規則第27条)は、仕切った場所で施術する場合にも関わってきます。理容所の場合も、理容師法第11条に同じような届出の定めがあります。
どんな工事が変更の届出にあたるか、あらためて検査が必要になるかは、窓口にご確認ください。届出と検査の全体の流れは、美容室と保健所の検査・届出のページにまとめています。あわせて、賃貸の物件では貸主や管理会社に、壁で区切った部屋をつくる場合は消防設備の扱いを消防署にも、ご確認ください。面貸しなどでほかの方のお店で働いている場合は、まずお店のオーナーにご相談ください。
時間帯:混み合う時間を避けられるように
席の工夫に加えて効くのが、ほかのお客様が少ない時間帯にご案内できるようにしておくことです。
- ご予約をいただくときに、「比較的ゆったりしている時間帯」をお伝えして、お客様に選んでいただく
- 人目が特に気になるお客様には、その日の最初か最後の枠をご提案できるようにしておく
- 前後のお客様と、待合で顔を合わせる時間が長くならないように予約の間隔をとる
増毛エクステの施術中は、そのお客様おひとりに向き合う形になります。予約表のどこに、どのくらいの長さで枠を置くかの考え方は、増毛エクステの予約枠の取り方の記事でご紹介しています。
店内の会話:メニュー名と本数を、ほかの方に聞こえる声で言わない
「知られること」のきっかけとして気をつけたいのが、店内の会話から伝わってしまうことです。悪気のない一言で起こるので、スタッフみなさんで決めておきましょう。
- スタッフどうしの呼びかけで、「増毛エクステの〇〇様」「〇〇様、今日は何本」のようにメニュー名や本数を口にしない(「〇〇様、ご案内お願いします」で足ります)
- 本数や仕上がりの相談、メンテナンスの時期のお話は、お席で、声を落としてする
- 受付や待合で、施術の内容に触れる話題を出さない
- ほかのお客様から「あの方は何をしているの?」と聞かれても、ほかのお客様の施術の内容はお話ししない
カウンセリングシートには、治療のお話など、お客様があまり人に知られたくない内容が書かれていることもあります。シートはほかのお客様の目に触れない場所で扱い、保管するようにしてください。
ご連絡:電話やメッセージの方法を、ご本人に確認しておく
店外への連絡も、「知られること」のきっかけになります。ご家族と一緒に住んでいる方、携帯電話の画面を人に見られやすい方もいらっしゃいます。
- ご連絡してよい方法(電話・メッセージ・連絡しない)と時間帯を、最初のご来店のときにうかがっておく
- お電話でご本人以外の方が出られたときは、お店の名前だけを名乗り、メニューやご予約の内容は伝えずに、改めてご連絡する
- 予約の確認メッセージなどにメニュー名が入る仕組みをお使いの場合は、どう表示されるかをお伝えし、気になるかどうかをご本人にうかがっておく。気になるとおっしゃる方には、メッセージではなくお電話にするなど、ご連絡の方法を選び直す
どの方法がよいかは、お客様ごとに違います。確認した内容は、カウンセリングシートなどに残しておき、担当が替わっても同じように対応できるようにしておきましょう。
お会計とお見送り:最後まで声に出さない
施術がうまくいっても、お会計で「増毛エクステ〇本で、〇円です」と読み上げてしまえば、それまでの気づかいが台なしになってしまいます。
- 金額は、伝票やレジの画面をお見せして確認していただく形にする
- レシートや領収書にメニュー名が載る場合は、お渡しする前に、そのままでよいかをご本人にうかがっておく
- 次回のご予約は、お席にいるうちに決めておくと、受付で日付や内容をやりとりする時間が短くなります
- パンフレットなどをお渡しするときは、「お持ちになりますか?」と一度うかがってからにする
お持ち帰りいただく資料の考え方は、「増毛エクステを断られたときの引き際」の記事でもふれています。
気づかいが「特別扱い」にならないように
ここまでの工夫は、やりすぎるとかえって目立つこともあります。増毛エクステのお客様だけを毎回奥の部屋に急いでお通しする、ほかのお客様と明らかに違う対応をする、といった形になると、「あの方は何か特別なことをしている」と気づかれるきっかけになりかねません。
目指したいのは、ほかのお客様と同じように自然にお迎えして、気になるところだけをそっと変えておくことです。どこまで配慮してほしいかはお客様によって違いますので、「何か気になることがあれば、いつでもおっしゃってください」と伝えておき、お客様の声に合わせて少しずつ整えていきましょう。
まとめ
- 人目が気になるお気持ちには「見られること」と「知られること」の2つがある。最初のご来店でどちらが気になるかをうかがう
- 席は入口と待合から見えにくいセット面を決めておく。仕切りや個室の工事は着手前に自治体の窓口へ
- 時間帯は混み合う時間を避けてご案内できるようにする
- 店内ではメニュー名と本数を、ほかの方に聞こえる声で言わない
- ご連絡は方法と時間帯をご本人に確認し、ご本人以外が出たら内容を伝えない
- お会計では読み上げない。資料は「お持ちになりますか?」とうかがってから
増毛エクステは、一度で終わるメニューではなく、メンテナンスで通い続けていただくメニューです。「このお店なら安心して来られる」と感じていただけることが、長いお付き合いのいちばんの土台になります。
増毛エクステのメニューづくりを、ご相談いただけます
3D増毛研究会では、技術のしくみと導入の進め方をまとめた資料を無料でお届けしています。「いまのお店で、どう始めればいいか」といったご相談も、オンラインでそのままうかがえます。全国どこからでもご利用いただけます。
オンライン相談は こちら/お電話は 048-458-3241(10:00〜16:00/火・土・日・祝 定休)
※本記事の法令の記述は、美容師法 第11条、美容師法施行規則 第19条・第27条、理容師法 第11条(e-Gov法令検索の法令データで2026年10月15日に確認)をもとにした一般的な整理です。届出や検査の要否、構造設備の細かい基準は自治体ごとに異なりますので、個別のケースはお店のある自治体の窓口でご確認ください。
※画像の写真は一例です。仕上がりや感じ方には個人差があります。